おじいちゃん

昨日（２日）、田舎のおじいちゃんがうちに来ました。
とてもとても嬉しかったです。

小さい頃、夏休みになると必ず、おじいちゃんの家に泊まりに行き、そこで親戚家族、いとこ達と数週間ほど一緒に過ごしました。ドが３つくらいつくほど田舎なので、起きると山の水で顔や歯を洗い、カブトムシを採りに行き、川で水遊びをし、近所の山羊に怖がり、山に探検に出かけ、みんなでトランプ大会をし、かけがえのない時を過ごしました。そこでの思い出は、色あせることなく、今でも私の心の中に残っています。

おばあちゃんは３年前にこの世を去りました。それからずっと、おじいちゃんは田舎の家で一人で暮らしています。その家にずっと住んでいるので、そこが一番落ち着く、と、周りの人々と助け合いながら、田舎暮らしをしています。江戸時代ではその地域一帯の庄屋（名主）だった為、大きくて、歴史を感じるかやぶきの家です。屋根裏には、年代物のとても価値のある貴重な品がたくさんあったみたいですが、ある大学の学生が、研究資料として保管させていただきたい、と言ってきて、その時にほとんどあげてしまったみたいです。

おじいちゃんは、物知り博士です。いろんなことに興味を持って、疑問を持つ度に調べていたようです。海外のことにも好奇心を示していて、私の海外話も楽しそうに聞いてくれます。とても、オープンな考え方をしていると思います。

今回、昔の話もいろいろ聞かせてくれました。働く為に東京に汽車で出て行った、という話や、船に乗って浅草まで頻繁に通い、芸人さんを見ていた、という話、戦争の時の話、製本屋に勤めていた、という話や、仕事場に向かう途中、みんなの先頭に立って歌を歌い、それについてみんな歌っていた、という話、そういう性格から、ラジオ体操の時は必ず朝礼台に呼ばれて体操をするよう言われていた、という話、などです。そして、いろんな経験を経て、終戦後、実家に帰ってきたようです。それから、その経験を生かして様々な仕事をした後、紙を作る仕事を始めました。ミツマタという木を栽培し、それから紙を作ります。なんと、日本の紙幣用として、頼まれて作っていたようです。おじいちゃんの紙は、上質のいい紙だったということです。

５ヶ月になる甥っ子とは今回が初対面でした。あとで、ひ孫の元気な姿が見れて、孫といろいろ話もできて、本当に楽しかった、と、嬉しそうに話していたようです。おじいちゃん、私も楽しかったよ。

あったかくて優しいおじいちゃん。これからもよろしくね。

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